ラーメンを食べて酒田駅に戻ってくると、
すでに新潟行きの「海里」がホームに停車中でした。
酒田駅ホームで出発を待つ「海里」。
「新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車」をテーマに
2019年10月5日に運行を開始したばかりの
リゾート快速列車です。
※「海里」の公式ホームページはこちら
運転区間は新潟から酒田まで。
数日のみですが、秋田まで延長する日もあります。
週末を中心に1日1往復運行されていて、
すべての座席が指定席となっています。
今回は1号車の指定席(820円)を取りましたが
最前方の4号車では本格的な食事も楽しめます。
4号車の乗車口ではアテンダントさんが
乗客のお出迎えをしていました。
さあ、いよいよ海里へと乗り込みます。
海里の一般座席の指定席は30席しかないので
なかなか予約が取れないのですが
今回は運よく「1号車1番AB」席が取れました。
日本海側がA席にあたり、
新潟へ向かう場合は1号車が最後方になるので、
1号車1番は最も後ろの席となります。
最後方は展望スペースとなっていて
誰でも自由に出入りすることができます。
2号車はコンパートメント席。
こちらも1号車同様に指定席料金820円+乗車券で乗車できますが、ボックス席なので少人数の場合は相席になる可能性があります。
昨今の世相を考慮して、アクリル板が設置されていました。
3号車は売店となっています。
売店以外のスペースがだいぶ広いですが、
窓に沿ってテーブルが設置されているので、
以前は飲食スペースだったものと思われます。
2019年10月に運行開始したことを考えると、
ここで飲食できた期間はかなり短かったんだろうな…。
定刻の15時ちょうどに酒田駅を出発。
鳥海山を横目に見ながら、南へ進みます。
指定席は恐らく完売で、前の二人は他人同士。
個人的には、相席になるぐらいなら、
特急で一気に行くか、普通列車のほうがいいかな…。
ちなみに隣の1CD席は、桑川駅まで空席でした。
夕陽を見るためにA席に座っていますが、
まだ15時台なので強烈な日差しが降り注ぎます。
海側席の人たちはみんなカーテンを下ろしていました。
鶴岡駅では30分間の停車時間があり、
改札を一度出ることができます。
車内放送で紹介されていた、
駅前の「つるおか食文化市場FOODEVER」に行ってみました。
「鶴岡バル」と名付けられたフードコートがあり
肉バル、そば屋、丼物屋、日本酒・ワインバーなどが入店しています。
入店して早々にバーで飲み始める人もいて、随分慣れてるなぁという感じでした。
FOODEVER内にあったフェリナモーレ・ドルチェというお店で、ジェラートを購入しました。
チョイスしたのは庄内名物のだだちゃ豆と、塩ミルク。だだちゃ豆のつぶつぶ感、最高でした。
15時53分に鶴岡を出発し、あつみ温泉に停車すると、次は桑川です。
次第に日本海が車窓の右手に広がってきました。
特急「いなほ」が必ず停車する府屋ですが、海里は通過します。
だいぶ日が傾いてきました。
越後寒川から先が、特に景色の美しい「笹川流れ」の区間となります。
海沿いはかなりゆっくりと走るので、
本当に往路と同じ区間なの?と思ってしまうほど景色がきれいです。
最後尾のデッキから。
最後部のデッキは、山側の席に座っている人たちが
ひっきりなしにやってきては写真を撮っていました。
ここから過ぎゆく景色をボーッと眺めるのもいいものですね。
夕陽に照らされるバス停。
日本海に浮かぶ粟島もきれいに見えています。
間もなく桑川に到着します。
16時52分、桑川駅に到着。ここで29分間の停車です。
桑川駅は国道345号に隣接し、
「道の駅笹川流れ・夕日会館」を併設しています。
日本海が目の前に広がる、とても眺めのいい駅です。
桑川駅は改札を出て10秒で日本海。
道路から海岸線へは階段状になっていて、座りながら夕日を眺めることができます。
自分たちが訪れた時間帯は
ちょうど海の向こうに夕日が沈むときでした。
美しい夕日にただただ感動。
アテンダントさんも眺めてたぐらいだから
今日は特にきれいだったのかもしれません。
この日の桑川駅周辺の日の入時刻は17時11分。
海里の桑川駅停車時間は16時52分から17時21分。
海里は日の入りに合わせて桑川駅の停車時間を変えるわけではないので最高の時期にこの駅にやってきたというわけですね。
海の向こうに太陽が完全に沈みました。
太陽が水平線に落ちていく瞬間を見るなんて中々ないよなぁ。
最高のショーを見せてもらいました。
道の駅で海里の停車時間限定で発売されるソフトクリーム。
ジェラート食べたから、さすがにスルーしちゃった…。
桑川駅から先は次第に日本海から離れ、新潟へ向けてラストラン。
外の景色が見えなくなると、眠りに落ちてしまっていました。
18時31分、海里は定刻通りに新潟駅に到着。
18時54分発のとき344号に乗って、無事に東京へと帰りました。
今回の旅は初めて山形の庄内地方を回ってみましたが、アクセスがあまり良くない分、逆に地元の文化が色濃く残っていて、落ち着きのある街だなと感じました。
まだ羽黒山神社や月山、湯野浜温泉や加茂水族館など、訪ねられなかった場所がたくさんあるので、それはまた次回の宿題としたいと思います。
コメント
さわやんさん、こんばんは。
羽越線にリゾート列車が運行されているとは、全く知りせんでした。
途中の見どころ駅でバカ停してくれるのは、リゾート列車ならではのサービスで、なかなか良いですね。
羽越線の村上鶴岡間の海沿いは、本当に車窓が素晴らしいですよね。
僕も以前は新宿発のムーンライトえちごで早朝新潟入り、その後新津駅前のコンビニで酒と肴を買い込み、新津始発の酒田行普通で北上するのが定番の行程でした。
当時のクルマはキハ40系で窓が開けられたので、夏場は窓を全開にして、流れる絶景と潮風を肴にお酒を楽しむのが最高の楽しみでした。
新潟のキハ40系引退以来、しばらく羽越線には乗車していませんでしたが、こんな素敵なリゾート列車が走っているなら、また行ってみたくなりました。
もりやんさん、おはようございます。
海里のこと、もりやんさんはとっくに熟知されてると思っていたので
全くご存じなかったのはかなり意外でした。
「きらきらうえつ」の後継として登場した列車ですが
日本海の景色(海)だけでなく、
庄内の食(里)も楽しめるコンセプトなのが良かったです。
ムーンライトえちご、懐かしいですねぇ。
以前は村上まで走っていた時期もありましたっけ。
新津から先に酒田行きに乗って向かうというのは考え付きませんでした。
村上以北の普通列車は割と最近までキハ40が活躍してて
車窓、雰囲気共に最高でしたよね。
海里はまだなかなか気軽に指定が取れないですが
もし予約できたらぜひ乗ってみて下さい!
私も次回は車内積み込みの庄内弁当を予約して食べてみたいと思ってます。