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温泉街を抜けると、糠平湖が見えてきた。
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糠平ダムの横を通り過ぎる。その向こうに大雪山が見えた。
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川沿いに山を下っていく。
今日も昨日に引き続き、雲一つない快晴だ。
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ビジットトカチパスは本日2日目。
今日のプランは少し迷っていた。
士幌の道の駅「ピア21しほろ」で、士幌牛100%ハンバーガーを食べるか、
帯広まで行って「じんぎすかん北海道」でジンギスカンを食べるかの2択だ。
決め手は路線バスの時間だった。
「ピア21しほろ」に近い「士幌22号」バス停に到着するのは11時08分。
そして、次の帯広方面ゆきは14時03分発。
士幌22号から帯広駅までは1日15本ものバスが出ているのだが、
この日中の時間帯だけ、約3時間の開きがあった。
道の駅に温泉は併設されていない。であれば、素直に帯広へ向かおう。
十勝エリアの路線バスは、Googleマップの乗換案内に対応していて、
バス停の名前をいちいち入力しなくても、
目的地のスポット名を入力するだけで、バスの時刻表を弾き出してくれる。
しかも最寄りのバス停だけでなく、市内を走る複数の路線から第2候補のバス停を探し出し、
目的地に一番早く行けるルートを提案してくれるのが素晴らしい。
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帯広駅バスターミナルでは、自分以外全員が降りてしまった。
目指すジンギスカンのお店は、さらにその先。
帯広駅からさらに10分ほど乗車し、「西14条13丁目」というバス停で下車した。
ぬかびら源泉郷から目的のジンギスカンのお店までバス1本で来れるのは意外だった。
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やってきたのは、ここ。「じんぎすかん北海道」だ。
西14条13丁目のバス停から、歩いて3分ぐらい。
「ウツベツ川」っていういかにも北海道ぽい川沿いにある。
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お店の中に入ると、順番待ち用のベンチがあった。
座布団があるって、温かみがあっていいね。
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12時半ごろの入店だったから、並ぶの覚悟で入店。
でもちょうど入れ替わりのタイミングだったみたいで、
すぐに席に案内してもらえた。
忙しいながらも、スタッフの方々がとっても丁寧。
ひとり旅で知らないお店にひとりで入るのは実は結構勇気がいる。
でも、緊張が一気にほぐれていくのが分かった。
隣には近所で働いている作業員ぽい格好をした人が
ひとりで美味しそうに焼肉を楽しんでいた。
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サイン色紙もたくさん飾ってあって、結構人気のお店みたい。
帯広にはもう何十回も来てるのに、全然知らなかったなぁ。
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ジンギスカン鍋の蓋がメニューになっている。
今日は平日なので、マトンとラムが2割引きだ。
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とりあえず、塩ラム(440円)と焼き野菜(350円)、ライス大(250円)を注文。
これだけでも結構な量だが、全部合わせてもたった1,040円という激安さ。
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こちらはキングラム(700円)。
羊1頭から500gぐらいしか取れない希少部位なんだって。
脂身がちょっと多めで、噛んだ瞬間の肉汁の旨みがたまらない。
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ジンギスカンは、野菜を外側で焼いて、肉は中央で焼いていく。
こうすることで、肉から出た脂が流れ落ち、野菜に染み込んでいく。
初めてラム肉を塩で食べたが、臭みが一切なく、本当に美味しかった。
感動して、もう一皿「塩ラム」を注文してしまった。
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平日ランチの割引率変更のお知らせが貼ってあった。
なんと、2年前までは4割引で出していたらしい。
今でも十分すぎるぐらい安くて旨いのに、これは驚きだった。
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結局、肉を3皿も食べたので2,000円オーバー。
でも、めちゃくちゃ満たされた。ここは絶対に再訪決定だな。
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続いてやってきたのは、帯広百年記念館。
じんぎすかん北海道からは歩いて20分ぐらいの距離。
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ここでは帯広をはじめとした十勝の歴史を学ぶことができる。
帯広って、昭和の初めごろはこんなに狭かったんだ。
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北海道への入植者たちが当時住んでいたという家。
北海道でこの造りの家って、想像するだけで壮絶だ。
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ひたすらに木を伐り、開拓を進めていた時代の写真。
今でこそ、広大な平原が広がる十勝だけど、
当時は函館からここへ辿り着くだけで死人が出るほど、
土地の開拓は計画通りに進まずに困難を極めたのだそう。
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百年記念館がある緑ヶ丘公園は、以前十勝監獄があった場所。
網走監獄と同様、全国から集められた囚人により北海道の開拓は一気に進んだ。
監獄というと犯罪者が集まる負のイメージが強いが、
北海道の開発に大きく寄与したという意味では、
監獄の果たした役割は非常に大きいことが理解できた。
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ちゃんと跨げるようにブロック置いてくれてる。
格式のあるホテルなのに、こういうのしてくれるトコ、好き。
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もう20回以上泊まっているからなのか、サインすらなく案内して頂いた。
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反対側の部屋は日高山脈が見えるんだけど、今回はちょっと予算オーバー。
ちょっと館内散策に出かけてみる。ここは結婚式をするとこ。
レンガのアーチが芸術的。
階段を昇り降りするだけで、美術館を散策してるみたいな感覚になる。
エントランス前にどっしりと構えているのは、
「考える人」の熊バージョン。
ここは、昔使われてたフロント。
今は座ってチェックインをするスタイルに変わり、使われなくなった。
ここには見返り美人(美熊?)もいる。
売店に行ってみたら美味しそうなパンが売ってた。
「寿小豆ときなこのケーキ」が美味しそうだったので、部屋に持ち帰って食べることにした。
パティシエが作るホテルメイドのケーキが390円というのは安すぎやしないか。
小豆ときなこの優しい甘さで、上品な大人のケーキ。珈琲とベストマッチだ。
ケーキと同時購入した、アンクル モーンセンズのクロワッサンホーン(220円)。
バニラビーンズ入りの自家製カスタードと、
十勝産小麦を使って焼き上げたサクサクのクロワッサン生地が最高に旨い。
これがこの値段で食べれるなんて、十勝は何でもかんでもコスパが良すぎるよね。
だいぶ外が暗くなってきた。そろそろ温泉に行ってみよう。
北海道ホテルが、同じ雰囲気のホテルと圧倒的に違うのはこの温泉の存在だ。
市内中心部にあり、帯広市内で最も格式の高いホテルでありながら、
源泉かけ流し(加水・消毒もナシ!)の大浴場と露天風呂を備えている。
もはやここまで完璧に備わっていると、他に敵なしといったレベルだ。
帯広駅周辺はレベルの高いビジネスホテルが数多く存在しているが、
このホテルの存在は、駅前ホテルのサービス向上に少なからず影響を及ぼしているだろう。
さらに今ではフィンランド式サウナに力を入れ、ホテルがサウナーの聖地と化している。
個人的にはサウナは得意ではないので入らなかったが、
この日も多くの人がサウナと水風呂を行ったり来たりしていた。
夕食は豚丼を食べるつもりだったが、年末ということで目的のお店がお休み中。
その近くにあった回転寿司「なごやか亭」に入った。
なごやか亭は、根室花まる・トリトンと並ぶ北海道の回転寿司の御三家的な存在。
寒い中を歩いてきたから、鮭のあら汁が一番おいしかった。
ホテルに戻ってくると、庭のライトアップがきれいだった。
1階のレストランではディナータイムを楽しむ人たちの姿が見えた。
ホテル近くのイオン帯広店で買ってきたノンホモ牛乳。
500mlで500円という高級品だが、旅先だと外食が多いためか、むしろ安く感じてしまう。
今朝の中村屋でも飲んできたが、やっぱり低温殺菌の牛乳は格段に美味しい。
再び温泉に入り、冷えた身体がすっかり温まると、あっという間に飲み切ってしまった。
ビジットトカチパスの利用は本日で終了。
利用区間と料金を改めて算出してみると、以下のようになった。
- 帯広空港~ホテルノースランド帯広:1,000円
- 第一病院前~常盤通6丁目:200円
- 帯広駅前~ぬかびら温泉公園前:1,330円
- ぬかびら温泉公園前~西14条13丁目:1,330円
合計金額は3,860円。パスの料金は2,500円なので、1,360円もお得だった。
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