夏の道東旅行2021 路線バスで行く標津線跡地と、川湯温泉オーチャードグラス

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今日は7月24日。この旅で3日目の朝です。

ホテルからの眺め

昨日はずいぶん早く寝たので、
今朝は4時半起き。

道東の朝は早くて、もうすっかり外は明るくなってました。

今日も西20線からスタート

朝風呂ですっきり目を覚まして、
6時45分にチェックアウト。

今日は標津線の代替交通となった
路線バスで標茶へと向かいます。



昔の路線図でいうところの
中標津から標茶までの区間です。

西20線のバス時刻表

標茶ゆきのバスは午前と午後に2本ずつ。
今日はその始発、6時50分発に乗車しました。

ちなみに標茶までは約100分ほど。
トイレのない一般的な路線バスなので
トイレは必ず済ませておきましょう(笑)。

計根別バス停

西20線から乗車した時点では先客はゼロ。
でも貸切だったのはひと区間のみで
その先はポツポツと中標津農業高校の学生が乗り込んできました。

5人の学生を乗せたバスは
中標津の街を抜けて郊外へ。
計根別(けねべつ)のバス停で全員が下車していきました。

学生が全員下車していった計根別

計根別は中標津町の地域の一つ。
平成元年に標津線が廃線となるまで、
計根別駅があった場所です。

計根別は人口1千人にも満たない街にも関わらず、
幼稚園〜高校まで全て揃っているのだそうです。

貸切バス旅の始まり

計根別から先は終点の標茶駅前まで、
誰一人として乗車してくることはありませんでした。

車窓の風景

車窓はひたすら牧場と畑。
これを貸切で堪能できるなんて本当に贅沢です。

日本離れした風景が続く
北海道らしいというより、
日本離れしたという表現が合うような
そんな絶景がひたすら続きます。

まっすぐな道
青空と一直線の道。

路線バスは人が多く住む場所を走るので
大抵は右折左折を繰り返しながら進むのですが
このバスはとにかくまっすぐ走り続けます。

この場所を平成の時代まで
鉄道が延びていたというのだから驚きです。

西春別バス停
西春別駅
別海町に入り、西春別に到着しました。

標津線の跡地は、鉄道記念館として
車両と駅舎が展示保存されていました。

時間が許せば途中下車して
ゆっくり見たいような施設でしたが
またこれは次回の宿題にします。

西春別駅前郵便局
街の郵便局は今でも「駅前」を名乗っていて
鉄道が走っていたことを示しています。

森や山は少なく、ひたすら牧場が続く車窓
別海町は生乳生産量が日本一の街。

人口より牛の数が多いことでも有名で
とにかく一つ一つの牧場がデカい!

一帯は根釧台地と呼ばれる場所なのですが
気候が厳しく冷涼なため、
稲作も畑作もできない地域となっています。

そんな痩せた土地をすべて開拓して
こうして広大な牧場にしているわけですから
最初にこの場所を開拓した先人たちは
本当にすごいなぁと思います。

標茶町に入っても牧場が続く

西春別から先、大きな駅らしきものはなく
標茶へ入っても牧場の風景が続きます。


標茶バスターミナル
8時26分、定刻通り標茶(しべちゃ)バスターミナルに到着しました。

標津線時代の駅舎
バスターミナル内には標津線時代の駅舎の絵が飾られていました。

JR標茶駅
標茶駅からはJR釧網本線に乗って、
今日の宿がある知床斜里へ向かいます。

標茶駅時刻表
とはいっても、今の時間は午前8時30分。
網走ゆき快速「しれとこ」号の発車までは
まだ1時間15分も待ち時間があるので、
一旦釧路ゆきに乗り、途中で折り返してくることにしました。

標茶駅前のセブンイレブン
駅前にあったセブンイレブンで
ようやくアイスコーヒーを買って飲みました。


95分間の路線バスでの○意は致命的ですからね…


標茶の位置
標茶の場所はこの辺りです。


標茶駅ホーム
標茶駅は有人駅。釧路行きの発車時刻の
10分ほど前になると改札が始まりました。


標津線起点の跡地
ホームには標津線の起点であったことを示す碑がありました。


キハ54系
釧路ゆきがやってきました。

見たことのないカラーリングでしたが
「流氷物語号」用の塗装のようです。


標茶〜茅沼間
車内は予想通り満席。
釧網本線で途中駅から乗る場合には
もう座れないと思った方がいいですね…

一駅なので、最後部から車窓を楽しみます。


茅沼駅
10分ほどで茅沼駅到着。
ここはタンチョウがやってくる駅としても有名です。

以前は近くに「憩の家 かや沼」という施設があり
日帰り入浴を何度か利用した事がありましたが
2019年3月22日以降、休業しているそうです。


茅沼駅
下車したのは自分一人だけ。
残念ながら、今日はタンチョウはいませんでした。

タンチョウは見れませんでしたが、
あちこちから鳥の声が聴こえてきます。
誰もいない静かな駅で一人佇むのも良いものです。


美留和〜川湯温泉
茅沼からは再び折り返すように網走行きに乗車。
こちらもかなりの乗車率でした。

摩周湖のある摩周駅で1/3近い人が下車。
摩周を過ぎると急速に天候が回復し、
快晴の空が広がってきました。

霧の摩周湖とはよく言われますが、
この霧は太平洋から釧路湿原を渡り
摩周湖までやってくるのだそう。

摩周を過ぎた途端に晴れてくるのは
この辺りの地形も大きく影響していそうです。


川湯温泉駅
茅沼からおよそ1時間。
川湯温泉に到着しました。

気持ちいい青空。
気温も25度をちょっと超えたぐらいで
とっても爽やかな天気です。


オーチャードグラス
時刻は10時30分。

今日はまだ朝食を食べていなかったので
駅カフェの「オーチャードグラス」で
ブランチを頂くことにしました。
※お店の営業時間は10:00~17:00です

川湯温泉のオーチャードグラスは
釧網本線に数多く点在する駅レストランの一つ。
駅舎の一部を活用した素敵な雰囲気のお店です。

オーチャードグラス店内
久しぶりに訪れるオーチャードグラス。

お店の方に声をかけると
「お好きな席にどうぞー」とのことだったので
一番奥の席に座らせてもらうことにしました。

ここは以前、貴賓室として使われていたのだとか。
ステンドグラスやガラスの模様がとっても素敵です。

メニュー
メニューはこんな感じです。

昔は本当にお金がない時代に来てましたので
ビーフシチューなんて手が出ませんでしたが
今回は贅沢に名物のビーフシチュー行っちゃいます。

オーチャードグラス店内
天井が高い店内には、歴代駅長の一覧や
川湯温泉を代表する名所のポスターなどが掲示されています。


オーチャードグラス店内
現在は無人駅となったこの駅ですが、
このレストランがあるおかげで、
今も昔の面影を残す温かみのある駅になっています。


店内から見えるホーム
店内の窓からは釧網本線のホームが見えます。
次の列車はなんと5時間20分後の15時48分。

まだまだ時間がありますので
川湯温泉ではゆっくり時間を取っています。


ビーフシチューセット
15分ほどでビーフシチューが到着しました。

1日かけて煮込んだ牛肉はほろほろ。
口の中でとろけて本当に美味しかったです。
食後にアイスコーヒーもいただいて
本当にゆったりした幸せな時間が流れます。

こんな本格的で美味しい料理を
無人駅のレストランで頂けるなんて
雰囲気も含めて本当に貴重な存在です。


川湯温泉駅舎と硫黄山
川湯温泉駅のホームからは
駅から1kmほどの距離にある硫黄山が見えます。

あの山の麓からは草津温泉を上回るほどの
非常に強力な殺菌力を持つ温泉が湧出しており
川湯温泉街を形成しています。


PANAPANA
川湯温泉駅の外へ出てきました。

以前はかなり寂れた駅前だったのですが
いくつかお洒落なお店がオープンしていました。

こちらは「生活雑貨とぱんの店 PANAPANA」。


森のホール
もう1店舗が「森のホール」。
オーチャードグラスのオーナーの
奥さんが経営されているのだそうです。

以前は「スイート・ドゥ・バラックカフェ」
という店名で、少し通りから奥まった場所で
ひっそりと営業していましたが
今では午前中から行列ができるほど人気の
ケーキ店&カフェになっていました。


川湯温泉駅前の道路標識

川湯温泉のある弟子屈(てしかが)町は
摩周湖や屈斜路湖、硫黄山や川湯温泉など
見どころがたっぷりあります。

次の列車までまだ4時間以上あるので、
徒歩でアクセス可能な硫黄山、川湯温泉まで足を延ばしてみます。

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