川湯温泉駅のオーチャードグラスで
お腹を満たしたので、次は硫黄山を経由して
川湯温泉街まで歩きます。
青葉トンネル入口
本当に気持ちいい青空!
徒歩で硫黄山へ行く場合、車道を歩くよりも
この青葉トンネルを抜けていくのがオススメです。
青葉トンネル入口の地図
駅前通りから国道391号線に出たら
150mほど先へ進んで左折です。
Googleマップでは硫黄山へ抜ける道は
表示されていませんが、
国道から左折したら、あとは一直線。
硫黄山へ最短で到達できます。
※上記のマップではその先で左折する道路しかないですが、無視してまっすぐ進みましょう


少し不安に思うかもしれませんが
とにかく直進しましょう。


その名の通り、美しい緑に覆われたトンネル。
トトロの世界に迷い込んだようです。


トンネルを抜けると、次第に視界が開けてきます。
草で覆われていた豊かな地面は
いつの間にか乾燥した砂のようになっていました。


レストハウスの建物が見えてきました。


何度来ても迫力がすごいです。
そして硫黄の匂いもすごい!



硫黄山


噴気孔の近くにくると熱気と臭気がすごいです。
黄色の硫黄成分と

本州の観光地だったら
噴気孔にここまで近づけないだろうな…。
足元に気を付けて歩かないと
普通に火傷します。

硫黄山
まさに「硫黄山」の名にふさわしい山容です。
この匂いを嗅ぐと、
やはり温泉にも入りたくなりますよね。


歩いてきた道を振り返るとこんな感じ。
ゴツゴツした岩肌の大地の向こうには
一転して広大なハイマツ林が広がっています。


硫黄山から川湯温泉街までは2.5kmほど。
車道を通っていくこともできますが、
今回は並行する「つつじヶ原自然探勝路」

※Googleマップ上には表示がありませんが
車道とほぼ並行しています。

このつつじヶ原探勝路、
わずか3kmほどの道のりながら、
硫黄山の影響を強く受けた、
植物の変化がとっても面白い道です。


土砂の流出跡
硫黄山から土砂が流出した跡があります。
強い酸性の土壌が次々に流れ込み、
植物たちにとってはかなり過酷な環境だそうです。

ハイマツ林
この過酷な環境で生育しているのがハイマツ。

硫黄山周辺の標高は150m程しかなく、
日本で最も標高の低い場所に自生しているハイマツなんだそうです。

ハイマツデッキ入口
ハイマツデッキに辿り着きました。
奥に小高い木製の展望デッキが


地面を這うように広がるハイマツは
少し上から見下ろすだけで、樹海のように見えました。
硫黄山周辺は地熱の影響で雪が積もらず、
風も弱いので、ハイマツも独特の成長をしていて
垂直方向に成長しやすいのだそうです。
確かに雪や風に耐え凌ぐ高山で見るハイマツに比べると
ノビノビと成長しているように見えますね。


少しずつ植生が変わってきます。
ハイマツの数が少なくなり、
変わって「エゾイソツツジ」が中心に。


このエゾイソツツジ。
ハイマツに変わって完全な主役となります。
6月頃になると、白い花がこの辺り一帯に咲くんだそう。
この時期は花が完全に終わってたけど
見頃の時期に来てみたいなぁ。


エゾイソツツジからシラカバへ
ポツポツと白樺の木が現れます。


ここまで炎天下の中を歩いてきたので
久々に木陰に入ることができて、ちょっとホッとします。



現在位置が分かるようになっています。
この辺りがちょうど中間地点のようです。


花畑と硫黄山を同時に楽しめる絶景ポイントです。
ここだけは駐車場に車を停めて
車道側からのアクセスも可能となっています。

硫黄山の影響がどんどん弱くなり、
樹木の緑が濃くなっていきます。



わずか1時間弱の道のりですが、
あの荒涼とした硫黄山の風景からハイマツ林、
イソツツジの花畑を通り、最後は森林浴まで。
本当に風景の変化が楽しい遊歩道でした!



この地図が作成された時点では、
少なくとも14軒の宿があったことが分かります。
※No.13のきたふくろうも来訪時点で既に閉業

つつじヶ原探勝路はここが起点・終点です。



2019年にオープンしたばかりの新しいカフェです。
ゆったりとした椅子が森に面して配置されてます。
ちなみにカフェではあるものの、
飲食物を持ち込んでの利用もOKなのだそうです。

テラス席
外で休ませてもらうことにしました。
とっても広いテラスなのに貸切です。


レモネードソーダをいただきました。
あー、レモンの酸味が身体に染みわたる~。


※帰る時まで気付かなかった…


温度計は30.6℃を示していました。




ずっと硫黄の匂いを嗅いできたので
やっぱり温泉に入りたくなりました。
川湯園地の目の前の「お宿 欣喜湯(きんきゆ)」で
日帰り入浴(700円)をしていくことにしました。
こちらの宿は初めての来訪でしたが、
以前は内湯しかなかった大浴場を
一部露天に改装しており、39℃・40℃・42℃と
3段階の湯温が楽しめる露天がとても良かったです。
そして泉質がやはり強烈ですね。
肌の弱い自分は最後に沸かし湯に浸からないと
痛みに耐えられないほどの酸性度です。
※川湯温泉はどの宿も沸かし湯の湯船があります


釘が溶けていく様子が展示されていました。


札幌在住の頃は何度となく訪れていました。
あれから約10年。
川湯温泉の宿は半減してしまいました。






「名湯の森ホテル きたふくろう」。
原生林に面した露天風呂が本当に最高だったなぁ。

新型コロナウィルスの影響を受けて
道内で最初に経営破綻した宿だったそうです。

急な閉館決定だったのでしょうか。
グラスなどがそのまま残されています。

温泉街に数多く残っているわけです。

元気だった時代を知っている身としては
寂しいったらありゃしないです。

先ほど日帰り入浴した「お宿 欣喜湯」に買い取られ、
今は「お宿欣喜湯 別邸 忍冬」として営業しています。
川湯温泉随一の高級宿。
いつかここも泊まりに来たいなぁ。


いかに湯量が豊富なのかが分かりますね。




15時20分発に出発する、
川湯温泉駅ゆきのバスで駅へ戻りました。
川湯温泉駅までのバス運賃は290円です。



駅前の人気カフェ「森のホール」に行ってみました。
さすが人気のお店だけあって、
ショーケースに残っていたのは3種類のみ。
シュークリーム(200円)を購入しました。

カフェスペースはこの時間も賑わっていました。


駅名の看板は相撲風にリニューアルされてたけど
この昔ながらの木造駅舎はいつまでも残っていてほしいなと思います。
※川湯温泉は横綱「大鵬」の出身地です

シュークリーム(200円)
甘さ控えめのカスタードクリーム、
とっても美味しかったです!


何度来ても川湯温泉は素敵な場所です。
駅周辺に素敵なレストランやカフェが立ち並び
少し歩けば硫黄山や草津以上の強力な温泉がある。
川湯温泉が大都市から近かったら
もっともっと人気が出るんだろうけど、
「どこからも遠い」というのが一番のネックですね…


15時48分発の網走行きが入線してきました。
5時間20分ぶりにやってくる、本日3本目の下り列車です。
今日はここから次の駅レストラン、北浜へと向かいます。
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