勝手丼を食べてお腹も満たされたので
午後の時間を使って花咲線に乗り
霧多布湿原を散策しに行くことにしました。
花咲線とは根室本線の愛称なわけですが、
そもそも根室本線というのは、
滝川から富良野、新得、帯広、釧路を経て
根室まで走っている道内有数の幹線です。
それが肝心な最後の根室行きだけ
根室本線ではなく花咲線という別名に。。。
なんだかかわいそうですね。

乗車予定の根室行きのほか、
隣にはくしろ湿原ノロッコ号も停車していました。
釧路湿原へ行きたいのであれば、
右側のノロッコ号がかなりお勧めです。
なにせ普通列車は1両でいつも満席、
一方のノロッコ号は4両もあるので
着席できる確率がかなり高く、
景色がいい所は徐行までしてくれます。

発車15分前時点では、かなり空いていました。
無事に窓枠バッチリ&進行方向&海側席をゲット。

外は涼しいのですが、車内はムンムンしています。

札幌からきた特急スーパーおおぞらの
接続を受け、車内は程よい混み具合でした。
窓を開けるとひんやりとした風が心地よく吹き込んできます。

携帯の電波も所々圏外になり、
かなりの人口希薄地帯を走行します。






潮の香りが一気に漂いはじめ
いつの間にか海が間近に迫っていることを実感します。

厚岸大橋が見えてきました。
釧路を出発して約1時間、厚岸に到着です。
「厚岸ではすべてのドアが開きます」
とのアナウンスが流れ、久しぶり大きな街へやってきたことを実感します。

乗り込んでくる人もそれなりにいて
車内の混雑具合はあまり変わらず。

この先が花咲線で最初の絶景区間です。

日本では釧路湿原の次に面積が広い
別寒辺牛湿原のど真ん中を走ります。

単行列車が力強く進んでいきます。
この区間に関しては道路よりも
鉄道の方が圧倒的に車窓はいいですね。



茶内駅は霧多布湿原の最寄り駅ですが、
その湿原の入口までは6kmほどあります。
以前は路線バスが運行していたのですが、
現在は廃止となり、浜中町の町営バスが代わりに走っています。
その浜中町の町営バスも
土日祝日の定期運行はなく
デマンド運行となっているため、
前日に予約をして乗車しました。
車窓は途中から霧多布湿原のど真ん中、
「MGロード」という道を走るので、
本当に乗っているだけでも景色がすごいです。

茶内駅から貸切状態で15分ほど走り、
仲の浜入口で降ろしてもらいました。
運賃は200円。路線バス時代よりお安いです。
セイコーマートの目の前なので、
散策前の腹ごしらえや
帰りのバス待ちにはちょうど良さそうです。
自分が降りたのと入れ替わりで
関西風のおばちゃんが乗り込んでいました。
湿原を離れて霧多布の市街地へ進むため
仲の浜入口からは歩いて湿原を目指します。
仲の浜木道までは歩いて15分ぐらいです。

ちなみに平日だとこの区間にも
町営バスが定期運行されています。
各家庭で昆布干しの風景が見られる
家族総出でやっているという感じでした。
今が昆布の最盛期なんでしょうか。

とはいえ、木道と道路の間には植物が生い茂り
すぐに木道に入ることはできません。
所々に木道に降りる場所がある
ようやく少し切れているところがあって
ここから木道に下りることができました。
道路に沿って続く歩きやすい木道だ
道道123号線に沿って続くお手軽な木道です。
タチギボウシ

ノハナショウブ
エゾカンゾウが見たかったのですが
7月22日時点では完全に終わっていました。
この時期はノハナショウブが
湿原の花としてはメインのようです。

ノハナショウブの大群落
自分が暮らす府中市よりも広いんです。
道路と反対側に目を向けると、
広大な湿原の風景が一望できます。
仲の浜木道から琵琶瀬木道へ
700mの仲の浜木道を歩き切ると
霧多布湿原ナショナルトラストと
ペンション「ポーチ」があります。
ここから木道は90度向きを変え、
今度は道道123号線とは直角に
つまり湿原の中心部へ向けて進んでいきます。

左側がここから延びる琵琶瀬木道です。
琵琶瀬木道
長さは約500mほどだそうです。
仲の浜木道と比べると、視線が一段高く、
格段にきれいに整備されていて歩きやすいです。

木道からチップの道に変わる
さらに先へと続いていました。
琵琶瀬木道の終点
泥川という川がすぐ目の前を流れています。
ここまで来ると、湿原の真ん中にいる!
って感じが味わえました。
天気がイマイチなのがちょっと残念ですが
この辺りは霧多布湿原という名前の通り、
非常に霧が多い場所です。
この天気が続くからこそ海沿いでも
高山に咲くような花が咲いているんですよね。
霧多布ナショナルトラスト
霧多布ナショナルトラストの建物は
改装工事が行われていました。
霧多布湿原は民有地を含む場所が多いため、
このナショナルトラストが資金を集め
それらの民有地を買い取ることで
湿原の保全を行っているのだそうです。
この時、すでに16時を過ぎていたので
建物はすべてクローズ状態でしたが、
2階が琵琶瀬木道を一望できる展望台になってたり
1階にはカフェも併設されていました。
ちなみにトイレは有料(100円)だそうです。

霧多布市街地を望む
浜中町の中心、霧多布の街とケンポッキ島(右側)が見えました。
花咲線の茶内駅や浜中駅の駅前ではなく、
遠く離れた半島のように突き出した場所に
市街地が形成されているのも不思議だなぁと感じます。

エゾカンゾウが僅かに残っていた
まだ黄色が残るエゾカンゾウを
帰り道の、仲の浜木道で見つけました。
これが湿原一面に咲いている6月に再訪したいものです。

MGロード
町営バスを降ろしてもらった
セイコーマートの前まで戻ってきました。
まだ30分ほどあるようだったので、
先ほどバスで突っ切ったMGロードを
少しだけ歩いてみることにしました。
MGロードは霧多布湿原のど真ん中を
一直線に走りぬく解放感抜群の道です。

MGロード入口
MGロードの起点に到着しました。
ここから湿原センターまで約2kmの直線です。


開放感が半端ないです。
うーん、こっちも歩きたかったなー!

茶内駅
17:02発の町営バスに乗り、茶内駅へ戻りました。
霧多布湿原に到着したのは15時過ぎ、
約2時間ほどの散策でしたが、割と楽しめた気がします。
1日3本の町営バスをフル活用する理想プランは
1本目のバスを湿原センターで降り、
MGロード→仲の浜木道→琵琶瀬木道を歩く
2本目のバスで仲の浜入口から乗り
霧多布温泉「ゆうゆ」で疲れを癒す。
3本目のバスで茶内駅に戻ってくる、
というコースが理想ですね。

浜中町の中心ではありませんが
花咲線沿線の駅前としては、
比較的まとまった市街地を形成しています。

ルパンのパネルがあった
モンキー・パンチ氏の故郷なんだそうです。

茶内駅の時刻表
1日6本の列車はなんと上下全て同時刻!
めっちゃ覚えやすいですね。


車内はほどほど混んでいて、
ロングシート部分には無事座ることができました。
驚いたのは東松戸から同じ電車で隣に乗っていた
車いすの男性がここにも乗っていたこと。

結局立って、前方展望を楽しんでいました。

警笛を鳴らしまくって、
なんとか掻き分けながら進むという感じ。


発祥の地と言われる「レストラン泉屋 総本店」まで歩いていくことに。


あまり体力も残っていなかったので、
けっきょくそのままお店を後にしました。
幣舞橋

夕涼みの散歩にはとてもいい雰囲気。
こんなモニュメントまで登場してました。
本来の意味は違うと思いますが、
普通に体感としてCoolです(笑)



これまた釧路名物の炉端焼きが。
この日は4連休初日ということもあり
大いに賑わいを見せていました。
すごいいい匂いがしてきて
ますます食欲をそそられます。

結局、気軽に入れそうなお店が近くになく
宿泊したロイヤルイン釧路の近くにあった
ちょっと寂し気な定食屋に入ってみました。

焼魚定食450円はかなり魅力的ですね。

注文したのですが、これが驚くほど少ないの。。。
ちょっと注文するメニューを間違えたかなー。
だいぶ寂しい夕食になってしまいました。

シンプルながら、とても清潔感があり、
快適で過ごしやすいシングルルームでした。
テレビが窓際に別に置かれているので
テーブルの上を広く使えるのも良かったです。

客室としては最上階の8階を用意して頂きました。
窓からは釧路駅前の夜景がきれいに見えます。

結局お腹が満たされず、セイコーマートで
甘いものと牛乳を追加で買ってしまいました。
ま、これも旅の思い出かなー。
セコマに行くのはこれはこれで楽しいし。
明日は路線バスで野付半島へ向かいます。
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