【鳥取・島根】サンライズ出雲で行く春の山陰ひとり旅【サンライズ出雲編(後)】

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倉敷を発車すると、列車は伯備線へと入る。

伯備線に入っても相変わらずの雨。
せっかくの車窓も雨に歪んであまり見えない。

雨なら1階席の方が窓の形状からして
よく見えたかもしれないと思った。

トンネルとトンネルの間にある日羽駅を通過。

伯備線に入って最初の停車駅は備中高梁。
7時を過ぎ、学生の姿が目立つようになってきた。

線路に沿って流れる高梁川。
岡山県内はずっとこの川に沿って進んでいく。

お腹が空いてきたので
出発前に府中駅の駅ナカで
事前に買っておいたおにぎりを食べた。

晴れていたらきっと絶景なんだろうけど、
雨に煙る山の中をゆっくり進んでいくのも悪くない。

7時43分、新見駅に到着。
芸備線と姫新線が分岐する主要駅だ。

岡山到着時から思っていたが、
JR西日本のベンチはホームに対して
垂直に配置されている駅が多い。

新見を出ると、次は米子。
9時04分着なので、1時間20分ほど掛かるようだ。

乗降口の窓は寝台と違って湾曲してないため
雨でも外の景色がよく見えた。

上石見で運転停車。

車掌さんから放送が入り、
伯備線内で最も標高の高い駅であること、
鳥取県に入って最初の駅であること、
日本海と太平洋の分水嶺であることなどが紹介された。

高梁川を遡るように進んできた伯備線。
鳥取県に入ると、日野川の流れに合わせ、山を下っていく。

美しい田園風景が広がっていた。

日野町の中心、根雨駅。

岡山行きの特急「やくも」と行き違いがあった。

山を下りきり、視界が遠くまで広がってきた。
出雲市到着まで残り1時間ほど。
歯磨きを済ませ、荷物を少し整えた。

伯耆大山(ほうきだいせん)で山陰本線と合流。
山陰本線もこの伯耆大山から西出雲までは電化区間となる。

日野川を渡ると、米子の街が広がってきた。

9時05分、所定より2分ほど遅れて米子に到着。

米子駅は山陰地方の主要駅。
境線が分岐する大きな駅で、ICOCAも利用できる。
街はすっかり目覚めていて、人々の賑わいがあった。

米子を出発すると、程なく県境を超えて島根県安来市へ。
足立美術館の最寄り駅、安来駅に到着した。

地方の県境には大きな川や峠があることが多いが、
鳥取ー島根の山陰本線沿いに限っては
特に県境と判別できるようなものはなく、
米子市と安来市の市街地が連続していたのが意外だった。

荒島~揖屋間では、中海が見えた。

琵琶湖・霞ヶ浦・サロマ湖・猪苗代湖に次ぎ
日本で5番目に大きい湖。

その中海と隣の宍道湖を結ぶ、大橋川。
中州に神社が見えた。

ゆったりと流れる大橋川。
その奥に松江の市街地が見えてきた。

松江が「水の都」と言われる所以が分かる。

9時半ごろ、松江駅に到着。

雨のせいで松江の街は少し陰気に見えた。

松江を出発すると、車掌さんより、
「ここから先は宍道湖沿いに進むので、
どうぞ車窓をお楽しみください」との放送があった。

程なくして線路は宍道湖の湖畔に出た。
サンライズ出雲の車窓のハイライト区間の一つだ。

宍道湖は中海に次いで日本で6番目に大きな湖。
そんな宍道湖とくっついたり離れたりを繰り返しながら進んでいく。

9時47分頃、宍道駅に到着。
ここから中国山地へ向かって木次線が分岐していくが、
次の列車は11時27分発までない。

斐伊川を渡ると、終着の出雲市は間もなく。

出雲市の市街地が見えてきた。
高架を駆け上がり、いよいよ12時間の旅が終わりを迎える。

10時ちょうど、出雲市駅に到着した。

「列車は10分ほどホームに停車しております。
どうぞお写真などご自由にお撮りください」と
車掌さんからの放送があった。

12時間の旅は本当にあっという間で楽しい時間だった。
寝台列車の旅はやっぱり特別感がたまらない。

贅沢を言えば天気が良い日に
シングルデラックスの部屋でまた乗りたいなと思った。

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