【青森・秋田】ローカル線で巡る冬の北東北 絶景路線と湯瀬温泉を訪ねる旅【黒石こみせ通り編】

黒石駅から10分ほど歩くと、
日本の道100選にも選ばれている「こみせ通り」に到着。
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焼肉逢春というお店の辺りから、保存地区に入ってくる。

黒石駅から「こみせ通り」までの道のりはこんな感じ。

屋根から松が突き出した「松の湯交流館」。

その名の通り、元々は銭湯だったらしい。

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「こみせ(古見世)通り」では建物の屋根が道路にせり出して、
まるで木造のアーケードのような町並みを形作っている。

新潟でいう「がんぎ(雁木)」と同じ構造で、「アーケード」との違いは、
この通りが「通路」ではなく各個人の「敷地」だということだ。

周囲はすごい雪の量だけど、この屋根のおかげで、
こみせ通りでは雪を気にせず歩くことができる。

街が協力して自分たちの敷地にアーケードを作るって素敵なことだなぁ。

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そして「こけし灯とう」ライトアップのエリアへ。

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オレンジ色の優しい光に包まれる、こみせ通り。

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ぜんぜん人いないけど、すごく素敵な時間が流れていた。

なんだか、別の世界に迷い込んだみたい。

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こけしが並んでいるのは、道の両側に50mぐらいかな?

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こけしにもいろんな表情があって、一つ一つ丁寧に作ってあるのが伝わってきた。

通り沿いには、写真を撮っている人が一人だけいたぐらいで、
あとは全然観光客ぽい人はいなかったけど、
このライトアップは最高に素敵だった。

弘南鉄道という旅情たっぷりの移動手段まであるのに、
弘前から誰もここまで足を延ばしてこないなんて勿体ないなー。

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黒石駅へと戻ってきた。

駅舎の中は灯油ストーブの懐かしい匂いがした。

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黒石駅の時刻表

朝晩は30分間隔で運行していて、日中も1時間に1本は確保されている。

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改札が始まると、ホームにはすでに弘前行きの列車が停車していた。

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帰りの列車のつり革には「Bunkamura」の文字。

やっぱり、ちゃんと東急時代のものをそのまま使ってた。

古いものでも、使えるものはずっと使う。
そうしているうちに、いつの間にかそれが素敵な価値を生んでいる。

弘南鉄道と黒石の街はそんなことを思わせてくれる場所だった。

18時35分発の弘前行きに乗り、弘前駅へと戻ってきた。

帰りは旅行者と思われる3人組が乗っていて、
私と同じように、車両や駅に興味津々の様子だった。

弘前駅からは路線バスに乗って、今日の宿であるドーミーイン弘前へと向かう。

津軽フリーパス」は弘前市内の路線バスも乗り放題なので、
バスでも気軽に乗れるのは嬉しいね。

路線バスを「大学病院前」で降り、
やってきたのはフランス料理のお店「ポルトブラン」。

フランス語で「白い扉」っていう意味なんだって。

確かにお店の入口は白い扉になっているね。

お店の位置はこちら。

ドーミーイン弘前からなら、100mぐらい。

実はこの「ポルトブラン」は、2年前の冬にも訪れていて、
その時にはお店の中で食事をさせてもらったことがある。

私が人生で初めてちゃんと食べるフランス料理。

テーブルマナーもあまり分からなくて緊張してたけど、
ここの優しいスタッフさんのおかげで、
本当に心地よく過ごせた記憶があったんだよね。

だから、今年も2年ぶりにここでの食事を楽しみにしてたんだけど…

今は青森県内でも、まん防が発令されてしまってて、お店は開店休業状態

自分が行ったのは、まだ19時半過ぎだったけど、
もうお店の灯りも消えていて、シェフが一人残ってるだけだった。

なんで、お店の灯りが消えてるのにシェフだけが残ってたかっていうと
私たちのお弁当を準備してくれていたから。

こちらがテイクアウトで予約した、本日の魚料理のお弁当

このお弁当の存在を知ったのは、お店のスタッフさんのツイッターから。
公式ページには書いてないのに、ツイッターってほんとすごいね。

値段はちゃんと覚えてないんだけど、確か2,500円前後だった気がする。

お弁当にしてはだいぶ高級だけど、
雪にんじんのスープは受け取る直前に温めてくれたし、
アルミホイルに包んだパンはできるだけ温かいうちに食べてほしいという気持ちの表れ。

蓋をあけると、裏面には手書きのメニューとともに、
ドトールのドリップコーヒーが備えられていた。

生タラと白子のムニエル

写真のセンスが絶望的で本当にシェフに申し訳ないんだけど、
味の方はソースが絶品で、目を閉じればお店の中にいるような感覚に。

ホタテのサーモン巻きや、津軽鶏のフォアグラロールなど、青森らしい前菜も嬉しい。

デザートはチョコレートケーキ、クレームブリュレ、アップルパイの3品。
どれも一つ一つ手作りのデザートだ。

しっかりと皿に盛って食べたら、
これって、さぞかし贅沢なデザート盛り合わせなんだろうなぁ。

シェフの気持ちがたっぷり込められたお弁当は、
味はもちろん最高に美味しかったし、
料理人としての心遣いと意地を感じる素敵なお弁当だった。

 

 

今夜はドーミーイン弘前に宿泊。もちろん天然温泉と夜鳴きそば付き。

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