【人生初】冬の五箇山・白川郷・飛騨高山 最高の雪景色に出会うひとり旅【高山市内編】

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「高山桜庵」を出発し、飛騨高山の街歩きのはじまり。

まずやってきたのは高山陣屋。ここは江戸時代の代官所なのだそう。

代官所の主要な建物が、ほぼそのままの状態で残っているのは、
日本国内でもこの高山陣屋だけなんだって。とっても貴重な建物なんだなぁ。

でも日本史がチンプンカンプンな私にとっては、
このなんとなくの雰囲気の良さしか分からない。。。

うーん、やっぱりこういう町を歩くなら、もっと歴史をちゃんと勉強しなきゃな。

高山陣屋の前の広場では、高山名物の陣屋朝市が開催中だった。

とはいえ、時間はもう11時過ぎ
お店はぽつりぽつりと営業しているものの、皆さんすでにやる気なし(笑)。

昨夜の散策でも訪れた中橋へとやってきた。

今日もいい天気だね。気持ちよくお散歩できそうな気がする。

中橋を渡ると、「古い町並」のある伝統的建造物群保存地区へとやってきた。

ここの通りは「上二之町」。「古い町並」で有名な「上三之町」の一つ隣の筋だ。

こちらはさらにその一つ隣の「上一之町」。

「上二之町」同様、こちらも歩行者専用とはなっていないものの、
古い建物が多く、隠れた名店もありそうな雰囲気。

手前のお店では、偶然なのか全く同じ服装をした3人が団子を買っていた。

昨夜は「上三之町」を歩いたので、今日は「上二之町」から歩いてみた。

人通りは少ないが、古い木造の酒造場や老舗の和菓子屋などがあって、素敵な雰囲気だ。

上二之町の通りを離れ、隣の上三之町へやってきた。

昨日の夜は独り占めだったけど、今日はやっぱり賑わってる。

コロナ禍になって以来、なんか観光地いじめのような対策ばかりが行われてるけど、
こうやって街に少しでも活気が戻ってきたことは素直に嬉しい。

少し人通りが途絶えると、水路を流れる水の音が心地よく響く。

美味しそうな苺大福の看板につられ、「飛騨 大井屋」に入ってみた。

まだ午前中だが、スイーツ系女子が集まってくる前に、
男だけのスイーツタイムを満喫しておこう。

こういうお店にひとりで入るのは、今でも少し緊張する。

「すみません、一人なんですが店内でも良いですか?」と声をかけると、
「はい、大丈夫ですよ。ご注文はどうされますか?」と優しい店員さんが迎え入れてくれた。

先に注文を済ませて、店内へ。外観の和風な雰囲気とは一転、中はカフェの雰囲気だ。

店内の先客はおらず、私一人だけ。ホッとしながら、少し奥の方の席に座ることにした。

季節ごとのおすすめメニューの数々。

地元の素材とか、国産小麦にこだわって、一つ一つ手作りで作ってるみたい。

そう思うと、これからいただく苺大福への期待が一層膨らんできた。

程なく、店員さんが注文したメニューを運んできてくれた。

今回注文したのは、苺大福と温かい抹茶のセット(682円)だ。

私のイメージしてた苺大福は、すでに苺の顔が見えているものなのだが、
ここの大福はどうやら自分で割って食べるらしい。

その演出がまたいいじゃないか。

大福を縦に切ると、中からみずみずしい大きな苺が顔を出した。

イチゴも粒あんも大福も大好きな私。もうイチゴの酸味とつぶあんの甘さがサイコー!

時折、温かいお抹茶をすすりながら、心穏やかな時間を過ごすことができた。

大井屋さん、ごちそうさまでした!

お茶をしてしまったので、もうお昼近くになってたけど、
高山市内の朝市で一番有名な「宮川朝市」に向かってみた。

まあ、当然と言えば当然なんだけど、こちらもほぼ店じまい

やっぱり活気ある朝市を見に来るなら、
朝食を食べる前に早起きして見学に来るべきだったな…ってちょっと後悔。

少なくとも苺大福食べてる場合じゃないよね(笑)。

宮川朝市の通りを過ぎ、江名子川沿いの「東山遊歩道」という道に出た。

観光客の姿はすっかり少なくなってしまったが、静かで雰囲気のある道だ。

江名子川にはいくつもの橋が架かっている。

そこから左右に延びる通りも、また雰囲気があって良い。

日下部民藝館
当時、地元で有力な商人であった日下部家の建物なんだそう。

あまり歴史の事は分からないけど、
江戸時代の建築技術が様々な場所に生かされていて、かなり貴重な建物みたい。

この辺りは周辺の建物も含めて、歴史を感じる建物が多かった。
有力者が多かったのかな。

日下部民藝館の隣にある「吉島家住宅」。こちらも築100年以上の名建築とのこと。

上から吊り下がっている巨大な玉は「杉玉」と言って、
古くから酒屋や酒蔵にあるものなんだって。どんな理由があるんだろう?

「吉島家住宅」の少し先、「猫の月さくらやま」というカフェの猫ちゃん。

店内では猫好きのお客さんが必死にカメラ目線狙ってたけど、本人は何食わぬ顔

「猫の月さくらやま」が手前の建物。

この先も宿場町らしい素敵な通りが続いてそうなので、もう少し足を延ばしてみた。

櫻山八幡宮」の参道に出た。

参道沿いのお店の方々なのだろうか、みんな総出で道路の雪割りをしていた。

雪かきも大変だけど、凍った雪を割る作業はさらに大変そう。。。

せっかく参道をきれいにしてもらっているので、お参りもしていくことにした。

人の姿はほとんどなかったけど、奥行きがあってかなり立派な神社だ。

雪と杉林に囲まれた荘厳な雰囲気の本殿。

ここに立つと、凛とした空気感と水を打ったような静けさがさらに際立った。

参拝の拍手をする音がとてもよく響いて、すがすがしい気持ちで参拝を終えた。

参拝を終えて、再び江名子側沿いの東山遊歩道へと戻ってきた。

もう少し遊歩道に沿って、上流の方まで歩いてみよう。

民家の中に吸い込まれるように続く鉄砲橋

なんだかこの先まで入っていいのか分からず、眺めるだけにしておいた。

江名子川沿いの遊歩道は、向こうに見える橋の辺りで終わっていた。

橋を渡ったあとは、再び街の中心部へ向かって歩いていく。

次第に歩道の両側はアーケード街に変わり、少しずつ人通りが増えてきた。

結構歩いたので、そろそろお腹が空いてきた。

高山で食べたいと思っていたのはやっぱり有名な「飛騨牛」だ。

でもまともにステーキや焼肉で食べるとなると、最低5,000円は下らない。

結局、スマホで調べようにも時間が過ぎるばかりで、
何を食べようか決めかねていたところに、素敵な料亭風の建物が目に入った。

それが上一之町の道沿いにあった「銀風亭」さん。

メニューを見てみると、建物が放つ雰囲気ほど敷居は高くなさそうだ。

せっかく飛騨高山まで来たのだ。ここは思い切って、扉を開けてみよう。

扉を開けると、愛想のいい店員さんが迎えてくれて緊張はすぐに解れた。

どうやら先客はいないようなので、またしても一番奥の席へと座ることにした。

石油ストーブの上には鉄瓶がちんちんと心地よい音を立てていた。

こういうストーブを見ていると、実家に帰った時のような懐かしい気持ちになる。

飛騨牛朴葉味噌ステーキ膳」(2,640円)。

飛騨牛と高山名物「朴葉味噌」を使った、高山らしいメニューだ。

たっぷりの味噌生姜、そしてネギなどの野菜を絡めてステーキを頂く。

ヒレ肉なので脂が少なく、とっても柔らかい。
朴葉味噌の香りと、生姜ネギでかなり食欲が進む味だ。

ご飯を大盛りにしなかったことを後悔しつつ、あっという間に平らげてしまった。

お店の雰囲気も落ち着いていてすごく居心地が良かったし、
目的の飛騨牛が食べられて、本当に「銀風亭」さんにして良かった!

お腹が満たされたところで、もう少し散策を続けよう。

さっきまで食べ物のことばっかり考えて歩いてたけど、
ふと気が付くとこの辺りも統一感のある素敵な町並みが続いてた。

「銀風亭」のすぐ隣にあったのが、「飛騨高山まちの博物館」(写真左)だ。

入館無料という大判振る舞いだったので、少し中を覗いてみた。

館内には、高山を繁栄させた一族、金森氏に関する資料が多く展示されている。

当時の暮らしぶりや現代にも伝わる伝統工芸品なども多く展示されていた。

裏門のようなところから、外へと出てきた。

風情のある門では女子旅2人組がずっと写真を撮っていて、
インスタ映えのお邪魔にならないよう、おじさんはそそくさと外へ。

右側の石垣がある場所は、高山城の一部だったのだろうか。

博物館を抜けると、道は少しだけ坂道になっていた。

せっかく博物館で歴史のお勉強もしたし、
高山城の跡地まで向かってみることにした。

雪に覆われてちょっと分かりにくいけど、石垣とその周りにお堀が見えてきた。

お堀を橋で渡り、その奥にあったのが「飛騨護国神社」。

さっき参拝した「櫻山八幡宮」同様、境内に奥行きがあって素敵な神社。

城山公園というところが高山城の跡地になるのかな?

あと300mぐらいなので、なんとか行けそうな感じ。

ハァハァ…。300mとはいえ、途中から坂がかなり急になってきた。
いつの間にか市街地があんなに下に見えてる。

日が当たってるところはまだマシなんだけど、
日陰はバリバリに凍ってて、なかなか足の踏ん張りが効かない…。

城山公園の入口にあった「豊川城山稲荷」。

稲荷神社らしく、たくさんの赤い鳥居が迎えてくれた。

ツルツルの道をなんとか登りきって城山公園に到着したんだけど、
肝心の公園は除雪されていない&見晴らしもあまり効かず…。

うーん、城山公園自体はちょっと期待はずれだったかな。。。
でも歴史に興味があれば、この辺も別の視点で見れたんだろうなー。

来た道を戻ってもつまらないので、別の階段を下っていくことにした。

下り坂の途中、この辺りから見る高山市内の風景が、
一番視界に広がりがあって美しかった。今回宿泊した「高山桜庵」も見えている。

屋根に雪が降り積もった街並みと言うのは、なんだか町全体が明るく見えるから好きだ。

緩やかな下り坂を下り終えて、高山の市街地へと戻ってきた。

宮川の河川敷へ出るために通った裏路地

両側の屋根からせり出してくる雪がちょっと怖かった。

これが一気にずり落ちてきたらひとたまりもないだろうな。。。

宮川を渡り、いよいよゴール地点のJR高山駅が近づいてきた。

駅周辺の特定の地区を除くと、高山の市街地には本当に高い建物がない

この圧迫感のなさが、歩いていてもなんとなく懐かしくて心地よいし、
飛騨高山という街の素敵な雰囲気を作りだしているんだろうなと思う。

4時間半ほどの散策だったけど、あっという間に時間が過ぎてしまった。

14時50分ごろ、無事にJR高山駅に到着した。

駅舎は自分の記憶にあるものより、ずいぶんとモダンなものに変わっていた。

木材がふんだんに使用された高山駅の改札口。

ここから乗車する特急「ひだ11号」は約20分後の15時12分発だ。

駅の券売機で、富山駅までの乗車券と自由席特急券を購入していると、
まもなく構内アナウンスが入り、駅員さんによる改札が開始された。

「改札を開始する」という駅は、今となっては希少な存在だ。
駅員さんから切符に判を押してもらうイベントにちょっぴり感動しつつ、
特急「ひだ11号」が入線予定のホームへと向かった。

今回の散策で歩いたルートマップは上記の通り。

約5.3kmの道のり、ティータイムやランチタイムを挟みつつ、
4時間半ほどかけて、飛騨高山の町並みをのんびりと散策した。

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