【青森・秋田】ローカル線で巡る冬の北東北 絶景路線と湯瀬温泉を訪ねる旅【花輪線編】

13時36分発、盛岡行きの花輪線は、定刻通りに大館駅を出発。

大館駅を出発すると、すぐに奥羽本線の線路と分かれていく。

向こうに停車しているのは奥羽本線を走る701系だ。

車内は1ボックスにつき1組という感じで、
ローカル線の旅をするには程よい混雑具合だ。

弘前駅にあるA-FACTORYの姉妹店「BRICK A-FACTORY」で購入してきた、
アップルパイと珈琲をいただくことに。

すでに秋田県に入ってしまったものの、
雪景色をのんびり眺めながら食べるアップルパイは、やっぱり美味しい。

大館から5分ほどで東大館駅に到着。大館の繁華街へはこちらが最寄り駅とのこと。

現在は無人駅のようだが、有人駅としての名残があり、
ローカル線の無人駅としてはかなり立派な駅舎だ。

東大館駅からは、3人ほどが乗り込んできた。

東大館駅を出発すると、米代川を渡る。

花輪線は緩やかに流れるこの米代川に沿って、山合いを縫って進んでいく。

扇田駅

まだ大館市街地の一部という感じで、駅前には大きな建物が見える。

扇田を過ぎても、市街地が完全に切れるわけではなく、
米代川に沿って小規模な集落が続く。

どの駅も必ず乗り降りのどちらかはあるという感じで、
細々とではあるものの、地元民の利用も少なからずあるようだ。

十二所駅。駅舎はかなり新しいものだった。

ここでも3人が下車していった。

少しずつ乗客の数は減り、反対側に座っていたお婆ちゃんも下車。

両側には美しい里山の風景が広がった。

土深井駅からは、鹿角(かづの)市へと入ってくる。

米代川がぎりぎりまで近づいてくると、スイッチバックの駅「十和田南」が近い。

大館駅から37分、十和田南駅に到着した。

ここは平地では珍しいスイッチバックの駅

なぜスイッチバックになっているのかというと、
昔、この北にある小坂町へと線路が延伸する計画があったのだそう。

しかし、大館から小坂町へと延びていた小坂鉄道が廃止になり、
この延伸計画も完全にお蔵入りとなってしまった。

十和田南駅は有人駅

列車を見送る長靴姿の駅員さんの姿がとてもカッコよく見えた。

進行方向を変えて、十和田南駅を出発。

先ほど走ってきた線路が右手に離れていった。

十和田南駅から2駅で沿線最大の駅、鹿角花輪駅に到着。

こちらも駅員さんがいる立派な駅だ。そしてツララが圧巻!

鹿角花輪では列車行き違いのため4分ほど停車。

十和田南でも5分停車したので、この辺りは小休止を繰り返しながら、
だいぶゆっくりと進む感じだ。

大館行きが入線してきて、こちらも出発。

鹿角花輪を出発すると、まもなく雪が降りはじめた。

八幡平駅に停車。

花輪線には岩手県側にも「松尾八幡平」という駅がある。

はちまんたい」という読みは、初見ではなかなか難しいだろう。

八幡平駅を出発すると、いよいよ次が下車駅の湯瀬温泉だ。

車窓はここから一気に山間部へと入り、急峻な山が両側から迫ってきた。
眼下に見える川も一部凍っている。

線路の上を走るのは東北自動車道だ。

八幡平駅から山間部を走ること5分、湯瀬温泉駅に到着。

湯瀬温泉駅では、ここまでで一番多い7人が下車した。

湯瀬温泉駅では行き違いもないため、列車はすぐさま出発。

レールから微かに聴こえてくる列車の音に耳を澄ませた。

有人駅だった時代を彷彿とさせる駅舎。

今回が初来訪だけど、駅員さんがいる時代にも訪れてみたかった。

湯瀬温泉駅の時刻表。上下ともに1日6本ずつと極めて少ない。

9時~11時、15時~17時台は3時間以上に渡って上下1本もないという…。

次にここに列車がやってくるのは3時間半以上先だ。

踏切を渡って、今夜の宿である「湯瀬ホテル」へと向かう。

線路の向こうには、誰もいなくなった駅のホームが物悲しげに佇んでいた。

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